ミケル・シトウ(Michel Sittow)– エストニア出身のルネサンス時代の宮廷画家

ミケル・シトウ(Michel Sittow)– エストニア出身のルネサンス時代の宮廷画家

時間: 08.06.18–16.09.18  10:00–18:00
場所: クム 美術館 KUMU

国際的プロジェクト
ワシントン
ナショナルギャラリーオブアート2018年1月28日(日)〜5月13日(日)
KUMU
美術館の大展示場2018年6月8日(日)〜2018年9月16日(日)

2018年、ワシントン・ナショナル・ギャラリー・オブ・アートの協力でエストニア出身の画家ミケル・シトウ(1469年頃〜1525年)の展覧会がエストニア国立美術館で行われます。シトウは15〜16世紀ヨーロッパ宮廷で高く評価された名高い画家の一人でした。

タリン(当時のレヴァル)に生まれたミケル・シトウは、評判の高い画家そして彫刻家でもあった父親クラベス・ファン・デル・シトウのもとで絵画を学びました。1484年、若いシトウは当時のネーデルランドの芸術センターであったブルージュに移住し、ブルージュの最も重要であったドイツ出身の画家ハンス・メムリンクのギルドでネーデルランドの絵画派の特徴であった幻影的な技術の修行に励みました。シトウは1492年から1504年まで、カスティーリャ女王イサベルの宮廷画家としてスペインのトレドで活動しました。その後、肖像画家としてフェリペ1世、聖書ローマ帝国皇帝の娘マルグリット・ドートリッシュ、アラゴン王フェルナンド2世、そしてデンマーク王クリスチャン2世の宮廷で肖像画を描いていました。財産相続上の訴えがきっかけで、シトウは1506年に生まれ育ったレヴァルに帰郷して、そして地元の芸術家ギルドの一員となりました。1514年にシトウはデンマーク王クリスチャン2世の肖像画制作のためにコペンハーゲンに招かれ、そこからスペインとネーデルランドにも足を延ばしましたが、有名な肖像画家は1518年の始めに再びレヴァルへと戻りました。

今日、ネーデルランド美術の専門家はミケル・シトウの堂々たる高尚な塗装技術をもって描いた絵画を高く評価しています。現代まで残っている彼の作品約20枚は、ルーヴル、ウィーン美術史美術館、ベルリン絵画ギャラリー、そしてロンドンとワシントンのナショナル・ギャラリーという世界の有名な美術館に大切保管されています。シトウの絵画は諸所の主要な展示会に展示されてはいますが、ミケル・シトウの個展は今まで行われていません。タリン生まれのドイツとフィンランド・スウェーデン系の家族に育ったという面白く複雑な出身のせいかもしれませんが、国際的には成功したシトウが20世紀前半のエストニアの美術史にあまり多く記されることはありませんでした。しかし、シトウの芸術遺産は現在のヨーロッパ文化の文脈の中でとても重大な役目を果たしています。

欧州と米国の間で包括的な協力を得た国際展示会プロジェクトは、世界中の有名な美術館や個人コレクションで現在まで保管されているシトウの作品をその画家の初の個展にもたらします。今回の展覧会では注目すべきシトウを紹介し、そしてさらなる研究ためのユニークなプラットフォームともなるでしょう。本展ではシトウの現存する数少ない作品(20〜25画)のほとんどが展示され、肖像画と宗教画を含める彼の芸術遺産の素晴らしさをご鑑賞いただけます。この展覧会では、シトウがフアン・デ・フランデスと一緒に手掛けた作品や当時のネーデルランドの画家の作品の影響を研究し、より広い関係性の中で考えることができます。

シトウの初個展にともない国際的に権威ある美術史家や科学者による英語のカタログも出版されることになりました。このカタログの編集に参加した専門家は以下の通りです。

ティル・ホルガー・ボルヒェルト(Till-Holger Borchertグルーニング美術館、ブルージュ)、ピーター・ファン・デン・ブリンク(Peter van den Brink シュルモントルートヴィヒ美術館、アーヘン)、クエンティン・ビュヴェロー(Quentin Buvelotヘットマウリッツハイス、ハーグ)、グレータ・コッペル(Greta Koppelエストニア国立美術館、タリン) 、アヌ・マンド(Anu Mändタリン大学、タリン)、マティアス・ウェニガー(Matthias Wenigerバイエルン国立博物館、ミュンヘン)、ジョン・ハンド(John Handワシントン・ナショナル・ギャラリー、ワシントン)、ヨルゲン・ヴァドゥム (Jørgen Wadumデンマーク国立美術館、コペンハーゲン )。

エストニア国立美術館とワシントン・ナショナル・ギャラリーの共同展覧会はエストニア共和国の誕生100周年を記念して2018年に行われます。この年はミケル・シトウのタリンの故郷に戻った時からちょうど500年になります。

エストニアの展覧会コーディネーターはグレータ・コッペル(Greta Koppel エストニア美術館、カドリオルク美術館の学芸員)です。

詳しい情報はこのメールアドレスまで:greta.koppel@ekm.ee

ミケル・シトウ ディエゴ・デ・ゲバラを描いた肖像画 (1515年〜1518年) ワシントン・ナショナル・ギャラリー